2013年6月30日日曜日

6月まとめ

・FD/FI(GCv)
FDで対向電圧をかけた時点で大量のイオンが生成していることに気付いた.
測定を行わないときは,
スペクトルモニターで監視をしながら対向電圧のON/OFFを制御できる.
一方,本測定を行う際は,測定開始以前に対向電圧がONになるので
上述の大量のイオンを取り逃がしてしまう.
これを回避するためには,プローブを引っ込めておけば良い.
プローブを引っ込めた状態で対向電圧をかけて測定を開始すれば,
プローブを挿したときに大量のイオンを観測できる.
ただし,このやり方だと,試料を塗布した状態でのチューニングができない.

---4月まとめ---
GCvでFDの測定時にデフレクタバランスがずれる.
 サンプルを載せるときにワイヤーが動くのか
 カソード電圧のOFF→ONで動くのか
 たるみのないエミッターにすることで回避できるか
  EIのフィラメントと同様に,初めて電流を流すときに穏やかにするとどうか
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たるみのないエミッターを作るために,
EIフィラメントの使い始めと同様にじっくり焼成することを試していた.
対向電圧をかけない状態で使用最大電流に達するまで焼成しても,
対向電圧をかけて同じだけ電流を流すとたるんでしまう.
EIと違い,近接する対向電圧から大きな引力がかかるため,
焼成ではたるみを防げないのだと考えている.
初期過程前に1400度まで加熱する際の微妙なさじ加減によって,
たるみがなくてもイオン化効率の高いエミッターができることがある.
このようになる条件を探し,確実に再現することを目指すことにする.

・MALDI(Voyager)
DHBを用いた場合に外部標準として使用するために糖の混合物を検討していたが,
糖のイオン化効率が小さく,難航していた.
イオン化効率が小さいと,
レーザーを強くするか場所を変えながら積算しなくてはならない.
どちらの場合も分解能が落ちてしまう.
出来るだけ少ない標準試料の使用で感度を稼ぐため,
DHB由来のピークと1,2種類のシクロデキストリンを使うことにした.
広範囲のキャリブレーションを行う際はPEGを用いている.